こんな方におすすめ
- 海外で何かに挑戦してみたいと考えている人
- 今の日本社会に息苦しさを感じている人
- ビジネスチャンスを海外に求めている起業志向の人
今から約13年前、私はカンボジア・プノンペンに渡航しました。きっかけは、とあるオンライン業界の人物による海外プロジェクトへの募集。まだ若く、経験も浅かった私にとって、それはまさに「異国の現場で自分を試すチャンス」でもありました。
この記事では、当時の旅で見た景色、人々の生活、そして「熱くて太い経験」とも呼べる出来事を振り返ります。当時は何が正しくて何がグレーなのか、判断する力もまだ不完全でしたが、それでも鮮明に残っている記憶があります。これから海外で何かを始めようとしている人、迷っている人に、何か伝わるものがあれば嬉しいです。
カンボジア渡航のきっかけは「1通の募集」から始まった
当時、私はあるオンライン業界で活躍する人物が出した海外プロジェクトの募集に応募しました。場所はカンボジアの首都プノンペン。詳細は伏せますが、その方は今でも業界で名前を見かけるほどの影響力を持つ人物でした。
そしてこのプロジェクトには、さらにもう一人、別のキーマンが関わっていました。私はこの2人の導きによって、カンボジアへ飛ぶことになったのです。今思えば、その出会いは単なる「旅」ではなく、「人生観を変える体験」の入口だったと感じています。
13年前のプノンペンで見た、リアルな“生”の風景
日本では想像もつかないような現実が、そこにはありました。街にはまだ舗装されていない道路があり、人々は生きることに精一杯。明らかに経済的に苦しんでいる様子が見えました。
カンボジアという国は、歴史的にも他国からの搾取を多く受けてきた背景があります。私が目にしたのは、その名残ともいえる構造。国そのものが、経済的・政治的に“使われている”感が否めなかったのです。
地方へ34時間の移動、揺れるトラックと“グレーな世界”
プノンペンから地方都市へ向かうため、私はトラックの荷台に乗っておよそ34時間の移動を経験しました。アスファルトの整備もない道をひたすら走り続け、車体は上下に激しく揺れ、体力も限界に近づく旅路でした。
そこにあったのは、いわゆる“マネタイズの機会”。現地で展開されていた事業の一部は、日本では到底考えられないような、倫理的にも法的にもグレーなものばかりでした。ですが、現地ではそれが日常であり、生き抜くための術でもあったのです。
規制のない場所には、稼げるチャンスがあるという現実
日本のようにルールが多く、整備されすぎた社会では、何を始めるにも準備と許可が必要です。それに対してカンボジアのような国では、法整備が不完全な分だけ、“稼げるチャンス”も存在していました。
正直、当時の私はそうしたチャンスに飛び込む勇気は持ち合わせていませんでした。しかし、「やる人がやれば大きく稼げる」のもまた事実だったと思います。グレーとはいえ、そこには現地の人の生活と未来が関わっていたのです。
海外で「稼ぐ」とは何か?日本との決定的な違い
あの時、強く感じたのは「海外で稼ぐこと」の現実と日本との価値観のギャップです。日本では、制度や許認可、税制、雇用形態などが細かく整備されており、それが「安定」の裏返しでもあります。しかしカンボジアでは、ルールの存在そのものが曖昧で、現地のビジネスはまさに“生き残り合戦”。
合法か違法かのグレーゾーンに足を突っ込む人も多く、「金を稼げれば正義」といわんばかりの空気がありました。もちろん、それに共感できる部分もあれば、引いてしまう部分もあったのが正直なところです。
「自分はどこまでできるのか?」「日本的な感覚は世界では通じるのか?」そんな問いに直面しながら、自分の限界を肌で感じた経験でした。
まとめ
カンボジアでの体験は、ただの旅行ではありませんでした。そこには自分の未熟さ、ビジネスの裏側、人々の生き様、そしてグレーゾーンの存在がありました。あの時の私はただ圧倒されるばかりでしたが、その「熱さ」と「太さ」は、今でも心の中に残っています。
これから海外で挑戦しようとしている方に伝えたいのは、「表だけ見ないで、裏を感じてほしい」ということ。そして、できれば“稼ぎ方”だけでなく、“人々の生き方”も一緒に見てください。そうすれば、自分が何を大切にして生きていくのか、見えてくるかもしれません。